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The 6th Annual Meeting of Japanese Association of Oral Supportive Care in Cancer (JAOSCC) 2020 

ご挨拶

大会長 神奈川県立がんセンター 歯科口腔外科 
     光永 幸代(みつなが さちよ)

 特定非営利活動法人日本がん口腔支持療法学会第6回学術大会の開催にあたり,会員および関係の皆様にご挨拶申し上げます。
 日本がん口腔支持療法学会第6回学術大会は令和2125日(土)から6日(日)の2日間,横浜市の神奈川県歯科医師会館で開催する予定で準備を進めて参りました。しかしながら,新型コロナウイルスの世界的流行が続いている中,参加される皆様や,皆様のご施設にかかられる患者さんへの感染リスクを最大限に避けるという観点から,本学術大会はWEB開催にて実施することとなりました。日本がん口腔支持療法学会にとりましても初めての試みではありますが,本学術大会はすでに口腔支持療法の臨床や研究に積極的に取り組んでおられる方にとっての発表や交流の場ということだけでなく,これから取り組もうとされている方の学習の場としてもご活用いただければと存じます。慣れないWEB開催で,ご迷惑をおかけすることもあろうかと存じますが,なにとぞご理解とご協力のほどお願い申し上げます。開催形式の変更に伴う決定事項は今後も第6回学術大会ホームページにて順次ご案内いたしますのでご確認よろしくお願い申し上げます。

ところで,がん口腔支持療法は日常臨床として広く浸透しつつありますが,学問としてはまだ比較的新しい分野です。私自身が「がん口腔支持療法」に取り組み始めたのは約10年前で,当時は口腔外科診療の傍ら,所属施設の栄養サポートチームのメンバーとして口腔の診察・治療,ケアの依頼へ対応することが主でしたが,20124月に周術期口腔機能管理が保険収載されたのを機に,がん治療に際し歯科診療を依頼されることが格段に増えて参りました。その頃には学習のための資料や教科書にも恵まれ始め,目の前の患者さん,医師ほか医療スタッフの変化や声に反省したり自信を得たりと,現場にも多くを教えてもらいながら研鑽して参りました。2016年には本学会第1回学術大会が開催されるなど学術的な機会も開かれ,そのような変化の中で先達の先生方からご指導やご助言を頂き,仲間にも恵まれたことも非常に大きな糧となりました。このように,がん治療の中で口腔支持療法へのニーズが高まるという時代が迎えた変化を目の当たりにした立場としては,本学会名誉会員でもある故 大田洋二郎先生ら,先達の先生方が拓き,構築してきたこの分野を発展させていくというバトンを受け取った気持ちでおります。
 本学術大会ではメインテーマを「みんなでつなぐ,サポートの輪」としました。これからがん口腔支持療法を拡大,発展させていくには「施設や地域を問わない担い手の輪」「各専門領域の垣根を超えた診療の輪」「後世につなぐ学術・研究の輪」などたくさんのリンクが必要でしょう。また新型コロナウイルスなどの感染症や各種災害などといった想定外の事態下においても,患者さんを支える「がん口腔支持療法の輪」そのものは途切れてはならないはずです。横浜で直接皆様とお会いすることはかないませんが,国内外どこにいてもすべてのシンポジウム,演題を見ることができるというWEB開催ならではの利点を活かし,今回の学術集会においても多くの仲間との「情報交換・討議の輪」が広がることでしょう。同時に,このたくさんの輪が今後の口腔支持療法の発展とがん医療の向上につながることを期待しております。

新型コロナウイルスの蔓延で世の中の生活様式は大きく変わってしまいましたが,皆様の記憶に残る学会となることを心から祈っています。皆様と「WEB上で」お会いできることを楽しみにしております。

 

お問い合わせ・事務局
神奈川県立がんセンター歯科口腔外科内 日本がん口腔支持療法学会第6回学術大会事務局

〒241-8515
神奈川県横浜市旭区中尾2-3-2

E-mail:jaoscc6thmeeting@gmail.com