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The 8th Annual Meeting of Japanese Association of Oral Supportive Care in Cancer (JAOSCC) 2022 

ご挨拶

向井 隆雄

大会長 川崎医科大学歯科総合口腔医療学
向井 隆雄(むかい たかお)

日本がん口腔支持療法学会 第8回学術大会を2022年12月17日(土)と18日(日)に開催させていただくこととなりました。開催にあたり、大会長として会員および関係の皆様にご挨拶申し上げます。

COVID-19が世界的に猛威を振るい始めすでに2年以上が経過しました。現在、政府はマスク着用、イベントの開催、海外渡航等に対する制限を少しずつ緩和し始め、ウィズコロナに向って動いています。現地開催される学会やセミナーも増えてきました。しかし、若い方や重症化リスクの高い方へのワクチン接種や治療薬の開発が進む中で、新たな変異株の出現や行動制限緩和による感染再拡大の可能性はいまだ完全には否定できません。そのため苦渋の決断ではございましたが、冬期の開催ということもあり、前回および前々回に引き続き、完全Web形式での開催とさせていただくことになりました。オンライン形式の集会を余儀なくされた結果、対面でディスカッションすることの意義をさらに痛感することになりましたが、同時にオンライン形式の利点も浸透することになりました。コロナ収束後もオンライン形式の発表やオンデマンド配信は存続していくものと考えられます。皆様にはご迷惑をおかけすることも多々あるかと存じますが、どうぞよろしくお願いいたします。
口腔衛生管理の重要性が広く認められるようになって数十年が経ちました。口腔内細菌が全身疾患と深く関連していることが判明して久しく、現在もその解明は脈々と進んでいます。また2012年6月にがん対策推進基本計画に医科歯科連携の強化が明記されたことにより、がん治療に対する支持療法として周術期口腔機能管理が推進され、現在では多くの施設で実践されています。さらに2010年の厚生労働省による「チーム医療の推進に関する検討会」以降、チーム医療や多職種連携の重要性も広く認識されるようになりました。以上のような医科・歯科の連携、他職種間の連携、さらに地域包括ケアシステムにおける医療・介護連携など、各方面から始まった小さな連携の波が、時代の流れとともに大きなうねりとなって、現在ではがん治療を支える上でなくてはならないものとなりました。
そこで本学術大会のメインテーマを「全身を支える口腔のチカラ」としました。新しい薬剤、材料、技術、治療法が次々と開発され推進される一方で、がん治療を受けておられる患者さんの心と身体はいつも苦痛と戦っています。口腔機能を管理し維持することは「おいしく食べることができる喜び」「しっかり栄養を摂ってがんに立ち向かうことができる身体を作る」といった生命の意義に繋がります。医療の進歩の波に乗ってがん支持療法をさらに推し進めるとともに、口腔からがん治療を支える意義を今一度再考し、これからの10年20年の道標となるような学術大会にしたいと考えています。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。
どうぞよろしくお願いいたします。

お問い合わせ・事務局

日本がん口腔支持療法学会
第8回学術大会事務局
〒701-0192
岡山県倉敷市松島577
川崎医科大学 歯科総合口腔医療学内
E-mail:jaoscc2022@jaoscc.org